先行のプライマリ研究のデータを用いたサブ解析
背景・課題
新たな臨床研究には、時間と費用の両面で大きな投資が必要です。
お客様は、すでに実施されたプライマリ研究で得られた貴重なデータを活用し、追加で調査を行うことなく、治療薬の効果に関する新しい知見を引き出したいと考えていらっしゃいました。
しかし、統計解析に関する専門知識が不足しており、どのように分析を進めれば良いかお困りでした。
ご提案・支援内容
既存のプライマリ研究データを用いたサブ解析を実施
既存のプライマリ研究データを用いたサブ解析を実施しました。
具体的には、お客様とのディスカッションを通じ、収集されたデータの中から治療薬の併用パターンを新たに分類し、それぞれのパターンが患者さんの予後にどのような影響を与えるかを検討しました。
解析では、以下の統計手法を用いて多角的な評価を行いました。
・患者背景の比較:各併用パターンにおける患者さんの基本的な属性の違いを確認しました。
・臨床検査値の比較検定:治療薬の併用が臨床検査値に与える影響を分析しました。
・線形混合モデル:経時的なデータ変動を考慮し、併用パターンと臨床マーカーの関係性を評価しました。
・多変量COX回帰分析:複数の要因を考慮に入れながら、併用パターンが予後に与える影響を統計的に明らかにしました。
これらの解析で得られた知見は、論文作成のサポートを通じて学術発表へと繋げました。
成果・効果
・新規研究の手間を削減: 既存データを活用したため、新たな研究計画の立案や追加調査にかかる時間・費用を抑えることができました。
・統計解析の専門知識を補完: お客様がお持ちのデータと研究テーマに対し、適切な統計手法を用いて深い分析を行うことで、データが持つ潜在的な価値を最大限に引き出すことができました。
・新たな知見の獲得: 治療薬の併用効果に関して、これまでの研究では見過ごされていた可能性のある示唆に富む結果を得ることができ、お客様の今後の研究や戦略立案に貢献しました。
・迅速な成果発表: 追加調査が不要だったため、効率的に論文をまとめ、スピーディーに研究成果を発表することが可能となりました。
お客様の声
豊富なデータはあるものの、統計解析の知識に自信がなく、せっかくのデータを活用しきれていないと感じていました。
今回、専門家の方に解析をお任せすることで、治療薬の併用と予後の関係について、新しい知見が得られました。
追加調査なしで論文発表までスムーズに進められたことも、時間やコストの面で非常に助かりました。